ファントム(NEMA)
FOVの50%を超えない大きさの均一ファントム
撮像条件
シーケンス
シーケンス:2D GRE法
TR:603ms
TE:25ms
FA:30°
BW:100±3Hz
スライス厚:10mm
FOV:250mm(head coil)、440mm(body coil)
スライス:シングルスライス、アイソセンター±30cmを中心としてAx,Sag,Cor3断面
測定条件
ファントムはアイソセンターに設置する
SNRが低いとゴーストが雑音に埋もれてしまうため、SNRは最低100以上になるようにする。
→信号加算ではなくスライス厚や他のパラメータによって調節する。
測定方法
撮像された画像の①ゴースト領域②ファントム領域③バックグラウンド領域にROIを設定します。
①ゴースト領域の信号平均:IG
最も強いゴースト領域に25ピクセルのROIを設定し信号平均値IGを求めます。
②ファントム領域の信号平均:S
ファントム領域内に25ピクセル以上のROIを設定し信号平均値Sを求めます。
③雑音の標準偏差:IN
バックグラウンド領域に25ピクセル以上のROIを設定し標準偏差INを求めます。
アーチファクトの影響を受けないように、ファントムに対して周波数エンコード方向の背景で測定します。
SNR測定時と同様に、絶対値画像のバックグラウンドの標準偏差を使用することに対しての補正係数を掛け合わせて雑音の標準偏差INとする。
(参考:SNR測定について)
以上から次の値を算出し評価します。
ゴースト信号比:IG/S
ゴースト雑音比:IG/IN
信号雑音比:S/IN
過去問
19-問題 23 IECにおけるゴーストアーチファクトの評価について正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 2D-SE法で撮像する。
2. FOVはファントムの大きさの1.5倍程度とする。
3. SNRが低いとノイズでアーチファクトが認識できなくなる。
4. ゴースト信号比、ゴースト雑音比および信号雑音比の値を評価する。
5. バックグラウンド領域に設定するROIはファントムに対して位相エンコード方向の背景で測定する。
1.×GRE法で撮像。
2.×ファントムはFOVの50%を超えない。
3.○ゴーストを検出できない可能性があるためSNR≧100とする。
4.○
5.×位相エンコード方向ではゴーストアーチファクトが発生しているため、周波数エンコード方向の背景で測定する。
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