用語
1.5Tの波長
空気中:4.7m
人体中:56cm
3Tの波長
空気中:2.35m
人体中:28cm
解説
RFは電磁波なので空気中では光速cで移動します。
c=νλなので、(ν周波数、λ波長)
λ=c/ν
光速:3×108m/s
周波数νはラーモア周波数ω0=γB0に置き換える
空気中の波長
1.5Tの場合
λ=3×108/1.5×42.58=4.7m
3Tの場合
λ=3×108/3×42.58=2.35m
人体中の波長
人体中での波長は、比誘電率の平方根で割れば算出できます。
人体の非誘電率を70とする。
1.5Tの場合
4.7/√70=0.56
56cm
3Tの場合
2.35/√70=0.28
28cm
まとめ
1.5Tの波長
空気中:4.7m
人体中:56cm
3Tの波長
空気中:2.35m
人体中:28cm
昔はよく出題されていますが最近は出題されなくなりました。
問題
14-1) 静磁場が強くなると起こる現象に関する正しい記述はどれか。2 つ選べ。
- T2 値は長くなる。
- 信号雑音比は大きくなる。
- 磁気回転比は大きくなる。
- ラジオ波の波長は長くなる。
- Magnetization transfer 効果は強くなる。
1.×磁場強度が強くなるとT2値は長くなったり短くなったりと様々。
2.○
3.×不変。ω0=γB0ラーモア方程式のγは磁気回転比であり核種により一定。
4.×磁場強度が強くなると短くなる。
5.○MT効果は√(T1/T2)に依存するようであり、T1延長に伴い効果は強くなる
8-4)次の記述について正しい文章を選択してください。(正解 2 つ)
1.RF の波長は磁場強度に比例する。
2.磁化率効果は磁場強度に比例する。
3.力学的作用の内、トルクは磁場強度の2乗に比例する。
4.ppm で表す化学シフトは磁場強度が増大すると大きくなる。
5.磁場強度が高くなると縦緩和時間および横緩和時間が長くなる。
1.×比例しない
2.○
3.○
4.×不変
5.×
7-3)Multi transmit 技術に関連する記述について正しい文章を選択して下さい。 (正解2つ)
1.3テスラ装置に用いられる RF の空気中での波長は約 27cm である
2.臨床におけるmulti transmit技術の採用による利点は画像均一性の向上や比吸収率(SAR)低減などである。
3.Multi transmit 技術は spin echo 法や fast spin echo 法などで有用な方法であり、gradient echo 法には必要ない。
4.B1 不均一の原因のうち standing wave effect(定常波効果)とは RF の入射波と反射波による合成波が体内で不均一な分布となる現象のことである。
5.B1 mapping とは送信された RF の撮影領域内における空間分布を測定し、送信 RFが最適な周波数となるように調整を行うことである。
1.×空気中3T:2.3m,1.5T:4.7m、人体3T:27cm,1.5T:56cm
2.○
3.×
4.○
5.×位相
7-24)Standing wave effects に関して正しい文章を選択してください(正解1つ)
1.1.5 テスラ以下の比較的低磁場装置において問題となる。
2.B0 磁場の影響によって、信号が不均一となる。
3.磁化率の影響が起因となる。
4.大きな対象物において、問題となる。
5.パラレルイメージングの併用によって、除去可能である。
1.×高磁場で問題となる
2.× B1の影響
3.× RF波長が起因
4.○
5.×パラレルイメージングは関係ない
コメント